生徒の未来を想像する/教材作成・英語教師 赤塚 大輔
2024/12/25
教材作成は生徒のモチベーションにも大きな影響を与える。
生徒の人生を左右する責任ある仕事。
PROFILE
赤塚 大輔
1998年中途入社
関西外国語大学出身
教務本部にて教材作成を担当
英語教師 課長職
教材作成の仕事内容は多岐にわたる
1998年に英進館に中途入社し、今年で26年目になります。
教師職としてキャリアをスタートし、前原校、熊本本館、久留米本館など複数の校舎を経験。2006年には武蔵ヶ丘校新規立ち上げの教室長に就任しました。
7年前に現在の教務本部に異動になり、現在は教壇に立ちながら教材作成にも取り組んでいます。
現在は、生徒や教師が使用するテキストやテスト作り、問題作成などを行っています。
一口に「教材」と言っても、日常の授業で使用するテキストから定期テスト、大規模な模擬試験まで、その内容は多岐にわたります。
私は英語科の教材作成担当で、公立高校受験生向けや難関私立高校受験生向けなど、クラスごとのニーズに応じた教材を作成しています。
英進館は、自宅からオンライン上で通塾できるバーチャルキャンパスなど、子どもたちにとって必要な教育サービスを実現するためにさまざまな新規事業に力を入れています。
今後はオンラインでの動画教材に注力していく予定で、音声生成ソフトを駆使したリスニング教材など、さらに進化した教材の提供を目指しています。
教材作成は生徒のモチベーションにも影響を与える
教材作成の大きなやりがいは、自分の作った教材が「お客様」である生徒の手元に直接届き、真剣に取り組んで学習してくれることです。
また、生徒の学力向上が、テスト結果や現場からのフィードバックで直接確認できる点も魅力です。
モノを売る仕事は「売るまでが勝負」というケースが多いですが、教材作成は「生徒に届いたあとも常にブラッシュアップが必要」というところが、やりがいであり、同時に大変なところでもありますね。
教材作成者が満足していても、生徒にとっては必ずしもよい問題ではないこともあります。
例えば、テストを作成した結果、平均点が想定より低かった場合、そのテストは難しすぎた可能性があります。このようなケースでは、内容を見直して生徒の学力やモチベーションにフィットするよう改善する必要があります。生徒のその時点の実力に合わない問題を作ってしまうと、学力を正確に測れないだけでなく、生徒のモチベーションまで下がってしまうからです。
生徒が「自分は英語が苦手だ、できないんだ」と落ち込むと、その後の志望校選びや進路選択にも影響を与えてしまうのです。
常に生徒目線に立ち、自己満足で終わらないように心がけています。
過去10年分の入試問題を分析し、出題傾向を予測する
英語科の教材作成のプロセスは、過去の入試問題の研究から始まります。
具体的には、過去10年分の大問形式や出題単元、難易度などをさまざまな視点から分析していきます。
10年分の問題を俯瞰的に眺めると、「そろそろこの単元が出るのでは?」「このような傾向があるから、来年はこの問題が出てくるのでは?」と傾向が見えてくるんです。
それでも、ズバリ的中させるのは至難の業です。
英進館では、「ズバリ的中」として、実際の入試問題で出題された教材を紹介しています。
模擬試験で入試問題を的中させるのは、教材作成者の仕事の醍醐味です。
ズバリ的中を実現するには、各学校の入試問題を長期間かけて研究する必要があります。
同僚である、国語科担当の三谷先生は、難関私立中学の入試問題でズバリ的中を連発されています。
三谷先生は年間約300冊の本を読破するそうで、机の両脇に山ほど本が積み上がっており、端から見ていても唖然とするほどです(笑)。こうした熱意やこだわりが、最終的な教材作成の完成度に大きく関わってきます。
こちらもチェック!|【合格実績の裏側】難関中入試でズバリ的中!教材作成にかける想い
勉強で努力した経験を振り返ってみてほしい
実は、私は外国語大学出身ながら留学経験がないことがコンプレックスだった時期がありました。
それでも、「努力したら英語ができるようになる」という実体験をもっています。
社会人になってからも勉強を継続し、TOEFLやTOEICのスコアアップを達成した経験が、現在の教材作成や生徒指導に活かせています。
これから就活に臨む学生のみなさんも、受験勉強で苦手科目を克服した経験や、大学で専門分野に打ち込んだ経験があると思います。頑張って苦手を克服した経験は大きな財産です。
教材作成には「生徒目線」で考える力が必要不可欠で、「どうしたら学びやすいか」「モチベーションを高める内容とはどんなものか」を意識して取り組むことが、結果的に生徒の学力向上に繋がります。
教材作成に求められるコミュニケーション能力とは?
私自身が教師と教材作成の両方の仕事を経験した中で、それぞれ異なるコミュニケーション能力が求められると感じました。
教師は、学問的な知識以外にも「生徒を惹きつけるプレゼン能力」や「生徒のモチベーションを上げるコミュニケーション能力」が必要不可欠です。
また、授業以外にも、生徒指導や保護者様との面談、公開テストへの参加を呼びかける電話営業などの幅広い業務もあります。
その分、生徒たちの反応がダイレクトに返ってきたときの喜びはひとしおです。卒業して成長した教え子がアルバイトに来て、一緒に働くことができた経験もあります。
対して、教材作成スタッフの仕事は、基本的にデスクワークが中心になります。
入試問題を研究し、傾向をつかんで、学年や難易度に合わせてテストや教材に落とし込む過程では、職人的な気質も必要です。
「塾での仕事に興味はあるけれど人前で授業をする自信がない」「プレゼン能力はこれから身に付けたい」という人も、教育業界で力を発揮できますよ。
また、教材作成では、教師とは異なる場面でコミュニケーションスキルが必要になります。
現場からのフィードバックで教材改善のヒントを得られますし、ともに英進館の教材を作っていく仲間として教材作成者同士のチームワークはとても大切です。
対現場や部署内でのコミュニケーション力と、一人で黙々と作業をするスキルのバランスが取れているとベストですね。
生徒や保護者様の未来を想像しながら教材作成に取り組んでほしい
日々のデスクワークの先には、問題を真剣に解いてくれる生徒たちと支えてくださる保護者様がいます。自分が作った教材の先にいる相手の姿を想像できる人と一緒に働きたいと思っています。
教材作成スタッフの新卒採用をスタートしたきっかけは、大学や大学院で専門分野を研究された方に、最先端の知識やスキルを存分に活かしてほしいからです。まさに「学校で学んだ専門知識」がそのまま活かせます。
自分が作る教材には、とことんこだわり抜いていただきたいです。
限られた時間の中で妥協することなく、「さらに改善すべきところはないか」「どうしたら生徒がさらに勉強しやすくなるか」を考え続けてください。
ちなみに、英進館の教材を作るにあたっては、パソコンスキルは高ければ高いほど助かります。
実際の業務では、求められる教材の変化によって日々新しいツールや手法にチャレンジする場面が数多くあります。
一つの方法に固執せず、柔軟に対応いていく姿勢が重要ですね。
入社後は小さなステップから経験を重ね、ズバリ的中を目指します!
教材作成スタッフとして入社されたら、小規模の授業内テストの作成から基礎を学び、さまざまな学年やクラスの教材を作りながらコツをつかんでいただきます。
1年目は必ず先輩がそばに付き、目標を立てながら一緒に取り組んでいくので安心してください。
小さなステップから少しずつ経験を積み、最終的には受験生向けの模擬試験の研究・作成を目指していきます。
模擬試験の作成は、生徒の人生を左右する責任重大の仕事です。
私たちと一緒に、「ズバリ的中」に至るまでの道のりを歩んでいきましょう!
▼同じく教材作成に携わる三谷壮一郎さん、吉仲裕二さんのインタビューもぜひご覧ください!